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テレビドラマ 『やすらぎの刻~道』

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テレビ朝日開局60周年記念作品として、2019年4月から1年間に亘って放送される、倉本聰脚本のドラマ。

最初の頃は、今放送しているドラマの中でも一二を争うくらいつまらないと思っていたのですが、惰性で観ていると登場人物たちに情がわいたのか、ドラマ自体も実際に変わってきたような気もして、最近は結構楽しみになってきています。

 

内容は大きく2つのパートに分かれます。

老人ホーム「やすらぎの郷」にて、主人公の脚本家・菊村(石坂浩二)と、同居者の俳優やミュージシャン、元テレビ関係者などが繰り広げる「現実篇」。

そして、菊村が書いているドラマの脚本『道』の内容を菊村が脳内再生しているという設定で描かれる「ドラマ篇」の2つ。

 

その「現実篇」のほうは、老人どうしで「あいつが気に入らない」だの、「誰々は最近ボケてきた」だの、40代の女性コンシェルジュが来ると聞くと爺さんたちが浮き足立ったり・・・勝手にしろよw というような話が多かったし。

「ドラマ篇」のほうは、昭和初期の山奥の村での人々の生活が描かれる話で、たまに下ネタが出てきて笑うくらいで、それ以外はこちらもどうってことない話だなぁ、と思っていたのですが。

 

 

全部は無理ですけど、特に印象に残った部分を少し話しましょうか。

 

『道』の主人公は、現実篇に出てくる水沼という男性がモチーフとなっており、「俺はついてない男だ」が口癖の青年・根来公平(風間俊介)。

ある日、その根来家に、浅井しの(清野菜名)という少女が引き取られることになって、公平は一目惚れをしてしまうのですが、しのは公平の兄の三平と恋仲に。

「やっぱり俺はついてない男だ」と思いながら日々過ごしていたのですが、戦争が始まり、三平のところにも赤紙が来ます。「人殺しなんかしたくない」と思った三平は出征前に自殺。

しかしそのときには既に、しののお腹の中には三平の子が宿っていたのです。

「父親がいないのはかわいそうだ」ということで、公平は家族からしのと結婚することを勧められ、元々好きだったということもあって、思い切って「結婚しないか?」と言ってみます。

しのからは「誰と?」と返されるのですがw

 

驚きのあまりその場ははぐらかしてしまったしのだったが、実際は言ってもらえて嬉しかったということで、二人は結婚。兄の子を育てるという複雑な部分もあるものの、生まれてみると愛情も持てて、三人で幸せに暮らしていたところに、ついに公平にも赤紙が。

この最高に幸せな生活を失いたくないと思った公平は、なんと自分の足をわざと車に轢かせ、戦地で役に立たない体になることで出征を逃れるのです。

 

 

「現実篇」のほうでも、最近はちょっと面白いことが。

なんと施設内で「ニセ札」が造られているという。外で使うために造ったら完全に犯罪だが、施設内での「賭場ごっこ」のために造ったものだと。しかし、肖像画福沢諭吉ではなく施設長の顔になっていること以外は本物と似ており、実際にうっかり外で出してしまった人もいる。問題視した菊村らはこれ以上大事になる前に止めさせようと、ニセの警察による「偽家宅捜索」を行って入居者たちを懲らしめたのでした。

 

それ以外にも、「やすらぎ体操」なるラジオ体操のようなものを入居者たちが突然始めたり、突然俳句教室が始まったり、『道』の三平としのが菊村の前に現れ「先生、僕らの話の続きいつ書いてくれるんですか? 僕ら抱き合ったところで止まってるんですけど、いつまで抱き合ってたらいいんですか?」と訴えたり(菊村の「夢」というオチですけど)

 

何でもアリ過ぎて「何だかなぁ」とも思うのですが、ちょっとおかしくもあったりw

 

 

そして、何故このタイミングでこのドラマを採り上げたかというと、先日亡くなった八千草薫さんが、現実篇でも九条摂子役で出演し、ドラマ篇でも「しの」の晩年を演じる予定だったのです。

優しくて上品な女性を演じるといったらまずこの人が思い浮かぶほど、掛け替えのない大女優さんでしたね。改めて、ご冥福をお祈りいたします。

 

 

 

 


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