リアル「天気の子」
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今日気になったのは、この記事から
記事の内容よりも気になったのは、これに対するツイッターの反応で「そんなの嘘に決まってる」というもの。
そう言っている人は、貧困者の研究でもしている専門家で、そのような事例はないと知っているのだろうか?
そうでなければ、何を根拠に嘘だと決めつけるのだろう?
確かに、週刊誌の記事なので「どこまで本当か」とは自分も思う。しかし、「怪しい」と感じることと、嘘だと断定することは違う。
根拠の一つとして、「生活保護というものがあるんだから、そんなことになるわけがないだろ」というのもあった。だけど、”何らかの理由”で、生活保護を受けられないのでは、と考えただろうか?
【生活保護を受けられる条件】
・資産をもっていない
・働くことができない
・他に利用できる公的制度がない
・親族からの支援が受けられない
というのがあるけれど、
例えば、「病気で働けない」と本人が訴えても、役所のほうからは「何も出来ないほどだとは見えない」と却下されたり、「親族からの支援が可能」と判断されたが、不仲などの理由で親族のほうに支援する気がない、なんていうケースもあるのではないか?
住所不定だと生活保護の申請はできないと思い込んでいたり(実際は可能)、福祉事務所の窓口が平日日中しか開いていないから行けないとか。
「有給とればいいだろ」という声が聞こえてきそうだが、法律で与えることが義務付けられていて、制度としては存在していても、”実際にはとらせてもらえない”なんていうケースもあるのですよ。なんで”有る”と言いきれるかって? それは・・・ゲホゲホ
「そもそもどこに行けばどうなるのか全然わからない」なんていうケースも、無いとは言えない。
ちょっと考えてみただけでこれくらい。他にもあるかもしれない。いろんな事情の人がいるわけですから、「そんなわけない」とか「生活保護受ければいいだろ」などの一言で片付く問題ではないと思うのです。
じゃあ今そんな状況に置かれているのは誰のせいかと言ったら、それは最初からまともな会社に就職できるだけの学歴、知識、技術などを身につけていなかった本人のせいかもしれない。けれど、「ブラック企業ではなかったけど、上司個人のパワハラでうつ病になって退職してそのまま」なんていう事例もあるかもしれない。
努力不足とか、本人の責任でもあるかもしれないけど、だからといって「自己責任だろ」、「ずっとそうしてろよ」というだけではなく、ファーストフード店やネットカフェを利用しなくていいような「最低限度の生活環境」を与えてあげられるシステム作りを考えるくらいのことはしてもいいのではないかと思う。
このドラマを思い出したな。
ドラマではケースワーカーの主人公がかなりまめに対象者のところに出向いて世話をしていたけど、本物のケースワーカーさんはそこまでできないだろう。1人のケースワーカーさんで65~80人も担当しているのだからね。一人一人にそこまで寄り添っていたらケースワーカーさんの心身がもたないよ。
その点では現実離れしているけど、生活保護受給者と言っても様々な事情を抱えている可能性があることを知ることができるという意味では、観る価値はあるドラマかもしれない。